すずき小児科・アレルギー科

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食物アレルギー 〜主に即時型食物アレルギーについて〜

横浜市旭区二俣川にあるすずき小児科・アレルギー科です。ここでは食物アレルギーのお話をさせていただきます。

 

☆はじめに☆

食物アレルギーとは、本来は体に害を与えない食べ物を異物と勘違いし、免疫反応が過敏に働いてしまう現象のことです。適切な診断を受け,最小限の除去を正確に行って,安全を確保しながら,必要な栄養を摂取して豊かな食生活を保つことが大切です。

 

☆食物アレルギーの分類☆

食物アレルギーにはいくつかのタイプがあります。

  • (1)即時型食物アレルギー
  • (2)新生児・乳児消化管アレルギー(ミルクアレルギー)
  • (3)食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎
  • (4)口の中だけに症状が起きる口腔アレルギー
  • (5)食物依存性運動誘発アナフィラキシー

 

食物アレルギーで一番患者さんが多く、一般的にもイメージされやすいのは(1)即時型食物アレルギーなので、以下詳しく説明していきます。

 

☆即時型食物アレルギー☆

食べてから2時間以内に、皮膚が赤くなる、ゼーゼーと息が苦しくなる、顔色が悪くなる、嘔吐、下痢などの症状が出現します。皮膚症状の出る人が一番多いです。

皮膚,呼吸器,循環器,消化器など複数の臓器に症状が出現して急激に悪化するアナフィラキシー、血圧が下がって意識がもうろうとするアナフィラキシーショックという重い症状に進行することもあるので、注意が必要です。

 

☆原因食物☆

0歳では鶏卵,牛乳,小麦の3品目がほとんどです。1歳を過ぎると、鶏卵、牛乳の割合が減り、魚卵、ピーナッツ、果物、そばも増えてきます。学童期では甲殻類,果物の割合が多くなります。

 

☆診断☆

症状であやしい食べ物があると、血液検査などを行い、総合的に判断します。

問診:何歳で、何を、どれくらい食べて、何分後に、どんな症状が出たのか。詳細な情報が必要です。

血液検査:いくつか種類がありますが、最も一般的なものは「特異的IgE」を測定する検査です。

皮膚プリックテスト:皮膚の上に直接アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)液を置いて、専用の針で軽く刺します。アレルギーの可能性があると、針で刺された部位に反応が出ます。

食物経口負荷試験:実際に食べてみて症状の有無を判定するので、最も確実な診断法になります。症状が出る可能性があり、医療スタッフが近くにいる状態で食べ、症状が出現した際には速やかに対応します。

 

☆治療・指導☆

食物アレルギーと診断されたら、対応には以下の方法があります。必ず医師の指示に従って開始してください。

食物除去:原因物質を食べない

食事指導:食べられる範囲で食べ続ける

経口免疫療法:症状の出ない量をすこしづつ食べることで、耐性(食べ続けるうちに体が慣れる)ができる=経口免疫寛容の仕組みを利用して、食べられる範囲を広げるため、原因食物の食べる量を徐々に増やす

 

*大切なポイント*

どのような症状なら食物アレルギーによる症状なのか、どのようなときには除去しなくてはいけないのか、食べ続けられる量はどのように考え、どのように食べたらよいのかはお子さんによって異なります!

過剰な除去にならないように、個別でしっかり相談しながら、決定します。あやしい食べ物があっても、自己判断で除去しないようにしましょう!

・通常食べられるものでも、その時の体調が悪かったり、食べた後に激しく運動したりすると、症状がでることがあります。そのため、通常は食べられる範囲内であっても、本人の体調が悪い時(風邪をひいている、喘息症状がある、下痢をしている、抜歯したばかりなど)には、量をいつもより少なくするなどの配慮をしましょう。また、食べた直後に激しい運動をしたり、入浴をすることも控えましょう。

 

☆発症予防☆

現在食物アレルギー予防のため、分かっていることは以下の通りです。

・妊娠中や授乳中にお母さんが特定の食物を除去することは、推奨されません。効果がないですし、お母さんの栄養状態にも有害です。

・離乳食の開始を遅らせるのも、推奨されません。基本的には母子手帳に書いてあるようなガイドに従って、食べ始めていただくことが大切です。むしろ早く始めた方が食物アレルギーの発症を減らすとも言われていますので、怖がりすぎず始めましょう。最初はしっかり加熱したものを、1さじくらいの量から始めましょう。

・アレルギーの原因物質は、湿疹のある皮膚から入り、アレルギーを発症させます(経皮感作)。毎日のスキンケアを行い、湿疹はきちんと治療を行うことがとても大切です。

 

☆最後に一言☆

食物アレルギーはひとりひとりの状況で異なりますので、診察や検査を受け,医学的な根拠に基づいた治療に取り組んでいただくことが大切です。

悩むことが多いと思いますので、あれっ?と思うことがあったら、早いうちにご相談いただき、食物アレルギーに関する悩みを軽減・解消しましょう。

また最新の情報がアップデートされた時には、ブログなどで発信していきたいと思います!

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